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「泣き分かれ」に泣く前に

「泣き分かれ」に泣く前に

「写植」にあって、「DTP」にない!

何かのクイズのようですが違います。長年電算写植に携ってきた私にとって、今まで使っていた機能がDTPのソフトに無い事に出会うことが多々あります。

「え~っ、これも出来ないの???」と嘆きつつ、ちまちまと手作業で修正をすることもありますが、解決策を見出した時の喜びはまた一入。ということで今回は「見出し」を見出したお話しです。

写植に「見出し」指令に伴う「段末禁則」というものがあります。見出しが段末に位置し、それに続く本文がその段に一行も入らない場合に「見出し」を追い出すものです。

つまり、修正で一行削除や追加があった場合、気が付かないページで見出しと本文の「泣き分かれ」が起きないのです。

InDesignを例にとりますが、段末禁則という名前の設定はありません。

で、これを他の設定で解決する一例を紹介します。

まず、見出しの行を[段落スタイル]にします。

その[段落スタイル]の中で[段落分離禁止オプション]設定の[次の行数を保持]の行の数字を「1」に設定します。

これで、次の段落行の先頭から1行を分離禁止にすることで、頁末や段末にきた場合でも次の1行と一緒に追い出されることになります。

これに関連した問題で、見出しでは、その前の行に1行アキが入ることがよくあります。実際に空の行が1行入っていると先程のように、修正で行の追加があった場合、頁の先頭に1行アキがきてしまうことがあります。

これの解決策としての例ですが、見出しの[段落スタイル]の中の[インデントとスペース]設定の[段落前のアキ]に、1ミリ(その時の級数、行送りで増やします)と入れます。

これで、自動で前に1行アキが入りますが、頁の先頭にきた場合のアキは吸収され、もう1行送られたときは、復活します。同じ設定の見出しが2行続いた時もアキは吸収され余分に空くことはありません。

どうしても見出しのスタイルで設定することに不都合な場合は、その前の段落で、[段落後のアキ]に1ミリと入れてもいいと思いますが、その段落自体が削除された時に1行アキがなくなってしまうので、あまりお薦めではありません…

よろしければ、お好みでチョイスしてみてください。

(小野 2005.2.7初出)

 

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