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InDesign関連 InDesign(インデザイン)における表データの差し替え
既存の表の作りかえ

InDesignの売りのひとつに表作成機能があります。QuarkXPressやPageMakerといった従来のDTPソフトには表を作る機能がなく(EDICOLORにはあったがマイナーな存在だった)、これまではIllustratorで作ったり、レイアウトソフトの機能を工夫して作っていましたが、レイアウトソフトの標準機能で作ることで作業の効率化が図られるわけです。

そもそも日本人は表の好きな民族であるらしく、印刷物を見るとさまざまな表を見ることができます。単純な表だけでなく、複雑なものやグラフィカルな表もあり、表に対する要求水準の高さが伺えます。

InDesign(インデザイン)には、Illustratorばりのグラフィックスツールが用意されているので、視覚的に凝った表もInDesignだけで作ることができます。しかも、表作成専用の機能があるだけに、セルの結合や行列単位の属性指定など表独特の機能が豊富に用意されているため、Illustratorと比べて使い勝手ははるかに良く、効率的な表作成作業が行えます。

表を作るというだけなら、InDesignの表作成機能はかってないほど優れた作業性を実現できていると言えるでしょう。ただし、この機能にも弱点はあります。それは、既存の表のデータを一括で差し替える機能がないということです。

表をいちから作っていくという作業には威力を発揮するInDesignですが、いったん出来上がった表で外観はそのまま流用し中身だけ差し替えるといった仕事については、基本的にセルごとにテキストをコピー&ペーストしていくしかないのです。

既存の表でセル中のテキストを差し替えるInDesignのプラグインやスクリプトもこれまで作られていますが、ここでは、InDesignだけを使ってデータを差し替える方法について考えてみましょう。

XMLを使ったデータ差し替え

InDesignはXMLの読み込み・書き出しをサポートしています。まず、このXML機能を使って表データの差し替えをやってみましょう。手順は、表の内容をXMLに書き出し、XML上でデータを書き換えてから再び表に読み込むというものです。

InDesign上で作った表を用意したら、この表に対して、タグパレットでXMLのタグを付けていきます。タグはタグパレットで新規に作りますが、タグ名は何でもかまいません。

まず、表全体にタグを指定し、続いてセルにタグを指定していきます。セルのタグ指定はセル一つずつでも複数のセルに対してでもかまいません。すべてのセルが指定されたら「構造パレット」を確認し(表全体のタグの下にセルに指定したタグがあるはず)、XMLを書き出します。

書き出したXMLをエディタなどで開き、セルの内容データを差し替えて保存、これをInDesignの構造パレットで読み込むとセルの内容が自動的に差し替わります。

この方法は、XML上でデータを編集するという点がメリットでもありデメリットでもあると言えるでしょう。XMLベースのデータベースを使うのであればいいかもしれませんが、さまざまな形でデータがやり取りされるDTPの現状を考えると、使い勝手はあまり良いとは言えません。

データ結合を使うデータ差し替え

InDesign CS2では、「データ結合」という機能が新たに追加されました。この機能は、年賀状ソフトなどでよくある宛名印刷と同じ目的のものです。

年賀状などの宛名は一枚ごとに印刷される内容が違います。宛名印刷は、名簿データベースなどから住所・氏名のデータを読み込み、宛名印刷時に自動的にデータを差し替えながらプリンタから印刷する機能です。

InDesignのデータ結合機能は、出力時にデータを差し替えながら印刷するのではなく、ドキュメントの段階で差し替えたデータを作るというものです。この機能を使って表データの差し替えを試してみましょう。

データ結合では、データ結合パレットにデータを読み込みます。読み込むデータは、タブ区切りまたはカンマ区切りのテキストです。

データ結合パレットに読み込むと、最初のレコード(行)の各項目がフィールド名としてパレットに表示されます。フィールドは、表のセルの数の分だけ必要です(つまり、4列×4行の表なら16個のフィールドが必要)。実際のデータは2行目以降に記述します。フィールド名は何でもかまいません(ただし名前の重複は不可)が、分かりやすいほうがいいでしょう。

このフィールドを表のセル全てに入力する(パレットでクリックする)ことで、各セルとフィールドが関連付けされます。

データ結合パレットの「プレビュー」をチェックすると、セルに実際に入力される2行目以降のデータを確認できます。データの更新も可能なので、とりあえず2行だけのデータを読み込んで表を作り、表を差し替える時に3行以降を入れたデータを作れば差し替えできます。

なお、このままではプレビューで見るだけで実際にデータは入っていません。データを確定するには「結合ドキュメントを作成」を実行します。これによって必要な行のデータを入れた表が作られます。

この方法は、タブ区切りやカンマ区切りテキストを用意すればよく、データの追加や変更も簡単なのでXMLを使う方法よりも効率的でしょう。

このやり方の難点は各セルにフィールドを入力する手間です。特に、すでにある表だと、改めてフィールドを入れていくくらいなら、そのままデータを変更していくほうが早いかもしれません。使いまわすのが分かっている表を新規に作る、あるいはすでにあるがこれから何度も使いまわすといったケースであれば、この方法にも十分利用価値があるのではないでしょうか。

(田村 2006.11.6初出)


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2010.2.5